【品質管理】QC検定(品質管理検定)を受けてみよう

品質管理・製造・開発
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はじめに ~きっと、あなたにこそオススメ~

品質管理検定についてご存知でしょうか。
別名、QC検定ともいいます。
QCとはQuality Contorolの略です。
日本語では「品質管理」でそのままです。
「品質管理」と言うだけあって、恐らく多くの方は具体的な管理手法である検査方法や保管方法などをイメージする方も多いでしょう。

そうなってくると、
「一体、何の品質についての管理手法なの?」
「自動車部品?電子部品?薬品?食品?なんなの?」
と疑問に思うでしょう。

答えは全部です。
正確にはあらゆる分野の品質管理に応用可能な知識とスキルです。
品質を管理するにあたって必要な要素の共通項を系統だてて学習できるのが品質管理検定(以下、QC検定)というわけです。

QC検定は一般社団法人日本規格協会および一般社団法人日本科学技術連盟が主催する試験です。
いわゆる関係省庁からの認定が必要な国家資格ではありませんが、一般社団法人日本品質管理学会が認定する比較的オフィシャルな検定試験です。
分野や業種を問わず、品質管理の実務で役立つことはもちろん社会人として必要なマネジメント知識や汎用性の高い統計的手法が身に付きます。
モノづくり分野に限らず、多くの社会人に強く学習・取得をお勧めしたい検定試験ですのでチャレンジしてください。

私が品質管理検定を受験したきっかけ

もともと、社会人になってから「1年1資格」という周囲からはあまり理解されない目標を掲げており興味の幅を広げて勉強していました。
資格を取った順番はあまり記憶にないですが、確か知的財産管理技能検定2級に合格した後くらいだったでしょうか。
「次は何の勉強をしようかな」と考えていた時です。

ふと、普段行っている様々な試験において「有意差」という言葉が気になったのです。
何か測定して数値が出て、例えばその数値をOK品とNG品で比較したりしますよね。
例えば硬さ試験を想定します。
ビッカース硬さ試験をOK品、NG品それぞれ3サンプル(N=3)ずつ行い、

  • OK品:200, 210, 205 → 平均 205
  • NG品:209, 207, 215 → 平均 210

という結果が出たとします。
もちろん、測定個所の影響や測定誤差なども実際は考慮が必要でしょうが、ここではそのような影響はないものと仮定します。
という前提のもと、

OK品とNG品とで有意差はありますか??

どうでしょう。
微妙っちゃ微妙ですよね。
さぁ答えはどっちでしょう。
ここでは、答えがどっちであるかは本質ではないので置いておきます。

重要なのは、単純に平均値の差異を比べるだけではなくバラツキやサンプル数を考慮しなくてはいけません。
キーワードは、「標準偏差」「分散」「分散分析」「有意水準」などといった統計用語です。

本質は、「統計学を使うことでこの議論の答えがはっきりと出る」ということです。
はっきりとは言っても、「5%の確率で過誤を許容すれば」とった枕詞がついたりはしますよ。

細かいことはここではさておき、このOK品NG品問題のようにモヤモヤしていたことがまるで魔法のように(というのはいささか不適切ですが)答えが出るというのは効率的に議論を進める上で大変大きな武器です。

モヤモヤを何とか解消したくて始めた統計処理の勉強ですが、その便利さに憑りつかれて、「どうせならもっと系統的に学びたい」と思い、行き着いたのがこのQC検定というわけです。
しかも、QC検定は手法分野としての統計処理だけでなく、実践分野としてのマネジメント手法も同時に学べるお得感を感じました。
物事を俯瞰して捉えたり、起こっている現象を解析的に捉えたりといった必要性に迫られたとき、統計的手法のみならずマネジメント手法も大いに役立ちます。

こんな感じで、

「興味がわいたら深堀してみる」
「より面白い・便利と感じたら周辺知識も調べてみ」
「マスターしたくなったら資格に手を伸ばす」

といった感じで始めたのがきっかけです。

QC検定はこんな人にオススメ

  • 工業製品製造や科学技術研究に関わる”全ての”技術者・研究者(品質管理部門に限らない
  • 日々の業務で試験・分析・測定などのデータを取り扱う人(統計的手法を学びたい人
  • 現場や経営のマネジメントを任されている人(マネジメント手法を学びたい人

基本情報

  • 級:1級~4級
  • 受験資格:なし
  • 試験日程:基本的に、3月頃と9月頃の年2回
  • 試験時間:1級 120分(マークシート・論述)
                2級~4級 90分(マークシート)
  • 合格率:下記の表のとおり

  • 合格基準:
    1級 (aかつbかつc)
    a:一次試験(手法分野、実践分野):各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、総合得点(手法分野+実践分野)が概ね70%以上であること。

    b:二次試験(論述):得点が概ね50%以上

    c:総合得点(一次・二次試験の合計点)が概ね70%以上
    ※ただし、1級受験者の中で「a.一次試験のみ合格の」人は準1級を付与される

    2級 ・ 3級
    出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、 総合得点が概ね70%以上であること。

    4級
    総合得点が概ね70%以上

    合格基準については、2級・3級・4級については、要するに7割以上得点できれば合格です。
    ただし、手法分野(主に統計的手法を用いた計算問題)と実践分野(マネジメントに関する知識問題)それぞれで5割を得点できないと足切りされる、
    ということです。

  • 一つ注意が、”概ね”とついていることです。
    つまり、試験終了後、自己採点などを行って50%や70%を超えていたとしても合格が約束されたわけではないということです。
    なぜ”概ね”がついているのか、正式には分かりませんが恐らく”合格率(合格難易度)調整”が主な目的ではないでしょうか。
    もちろん、各級について毎回同程度の難易度になるよう問題設定をしているはずです。
    しかしながら、完璧に難易度を一致させることは問題作成者にとって難しいでしょう。
    そこで、実際に受験した人の正答率をなど統計を取った上で、全体の正答率が極端に低いようだと合格基準をやや甘めに設定する、またはその逆パターンなどの調整を図っていると思います。

    そのような背景から、問題集や過去問を解くにあたって、合格基準+10%程度をアベレージとして叩き出せるよう目標を立ててください。
    ただし、100%である必要はありませんよ。
    完璧を求めることはかえって非効率ですからね!

1級に関する注意事項

1級については、ちょっと注意が必要です。
以下注意事項を3点示します。

  1. 2級までと異なり、二次試験(論述試験)がある
  2. 一次試験、二次試験とは言っているが、実際は同一日かつ同一時間に行われる
  3. 「一次試験のみ合格 = 準1級付与」という仕組みが存在する

それぞれについて解説します。

2級までと異なり、二次試験(論述試験)がある

2級まではいわゆるマークシートのみでの回答でしたが、1級の2次試験は論述試験です。
原稿用紙が渡されて、そこに作文を行うというものです。
もちろん、受験者はそれなりの対策をして臨むのでしょうがマークシートの試験にしか慣れていないと当然面喰いますよね。

当然ながら過去問をベースに横書きの便箋に実際に作文をして十分に対策をしておく必要があります。
ただし、一番の問題が「正解がわからない」ということです。
私が合格した技術士試験においても二次試験の筆記し試験は完全に論述試験であり対策には大変苦労しました。
論述試験は得てして絶対的正解はない、試験官の主観によらざるを得ない要素は完全に排除しきれない側面があります。
割り切って受け入れましょう。
対策方法はありますので、それは別の記事で紹介します。

一次試験、二次試験とは言っているが、実際は同一日かつ同一時間に行われる

これは、そのままです。
ですので、一次、二次といった感覚は一切捨てましょう
正直なぜこのように分けるのか、理解に苦しみます。
が文句言ってもしょうがないので、そういうものと理解しましょう。
1級は試験開始の合図が始まってから、1次試験に相当するマークシート試験、2次試験に相当する論述試験、どちらから始めても構いません。
時間配分も全て受験者に委ねられています。
ただし、いくら合格基準を上回る2次試験(論述試験)の作文が書けても1次試験(マークシート試験)が合格基準に達していなければ、そもそも2次試験は採点すらされず、準1級付与も当然されません。
そのような意味では、1次試験であるマークシートから手を付けるのが無難でしょう。
恐らく、マークシートで足切りされる論文を採点する手間を省くために、敢えて1次・2次と分けて試験官の負担を軽減させる狙いがあるものと考えられます。

「一次試験のみ合格 = 準1級付与」という仕組みが存在する

準1級付与については先ほど触れたとおり、1次試験は合格したものの、2次試験は不合格の受験者に与えられるものです。
ただ、この”付与”ってのが気にかかります。
これも恐らく試験実施団体の都合によるものかと推測されます。
準1級”合格”という称号をつくってしまうと、あたかも1級試験とは個別の試験として準1級試験が存在するような印象があります。
そのような誤解を与えないため、様々な調整のうえの着地点として準1級”付与”という形に落ち着いたのではないでしょうか。
実質4級、3級、2級、準1級、1級の5段階ですが、試験そのものを5つ個別にするのと4つ個別にするのでは、いろいろと手間や費用が違うでしょうからね。

とまあ、余計な詮索はこれくらいにして、
QC検定の級区分の概略についてはご理解いただけたと思います。

何級から受験すればいいの?

一番易しい級が4級ですので、4級から?と考えるかもしれません。
個人的にはおオススメしません。

結論として「3級又は2級から」がオススメです。

かなり個人的でありますが、理由としては以下の3つ。

  • 私はそもそも4級の存在を知らなかった
  • 4級受験者として適切な対象者が思いつかない
  • 3級と2級を併願受験したが、両方合格するも2級の方が得点率が高かった

少し解説します。
まず、「そもそも4級の存在を知らなかった」というのは、当時の私のリサーチ不足も原因しているので反省しています。
ですが、実際のところ書店へ行っても4級の対策本はほぼ見かけません。
恐らくニーズがあまりないことが想像できますが、あまり易しすぎても勉強のモチベーションは上がりにくいのではないでしょうか。
「4級に適した対象者が思いつかない」については後に触れます。
私は3級と2級を併願しました。
両方のテキストと問題集を購入し、同程度の勉強時間を割きました。
結果、両方合格でしたが2級の方が得点率が高かったです。
ちなみに、勉強開始前の知識レベルは例えば統計処理の初歩の初歩「分散分析」という言葉すら知らない状態からのスタートです。

確かに2級の方が難易度は高めに設定さてはいるものの、そこまで大差があるのかといった印象もあります。
実践分野は基本的に暗記ですし、1級になってもそれほど難しいことは問われません。
どちらかというと手法分野は級ごとに難易度は上がっていきます。
ですが、2級までは市販のテキストを素直に読んで問題集をこなせば十分対応可能です。
結論ですが「3級又は2級(もしくは併願)」がオススメです。
1級は別途、統計学の専門書で勉強しないと厳しいかもです。
その辺の詳細は別の記事で解説します。

ここで、先ほど議論を先延ばしした各級の対象者についてです。
これはQC検定の主催団体であ一般社団法人日本規格協会から公表されているもので、下記に示します。

  • 1級/準1級
    品質管理部門のスタッフ、技術系部門のスタッフなど企業内において品質管理全般についての知識が要求される業務にたずさわる方々
  • 2級
    QC七つ道具などを使って品質に関わる問題を解決することを自らできることが求められる方々、小集団活動などでリーダー的な役割を担っており、改善活動をリードしている方々
  • 3級
    QC七つ道具などの個別の手法を理解している方々、小集団活動などでメンバーとして活動をしている方々、大学生、高専生、工業高校生など
  • 4級
    これから企業で働こうとする方々、人材派遣企業などに登録されている派遣社員の方々、大学生、高専生、高校生など

以上

いかがでしょうか。
なるほど、と思う一方、アレ?って感じもしませんか。人材派遣・・・うーん。。。
3級と4級の違いが正直分かりにくいです。
初学者でも3級からのでいいのではないでしょうか。

ということで、少々乱暴な言い方かもしれませんが、「上記の対象者の目安は完全無視」してください。
もう少し前向きな言い方をすると「年齢・立場・役職・業務内容etcに関わらず、ドンドン上を」目指してください。

理由は以下2点。

  • QC検定は実務経験を全く問わない
  • QC検定で必要な知識やスキルはテキストや参考書ベースの学習で十分対応可能

シンプルに難しい級にドンドン挑戦してくださいね。


まとめ

この記事では、そもそも品質管理検定ってどんな検定なのか、私が受験したきっかけ、級別の合格率・合格基準・対象者等々基本的事項をまとめました。
具体的な、対策方法は他のブロガーさん達も分かりやすくまとめて下さっているものもあります。
私も、QC関連の記事を増やしていきますのでお楽しみに。

参考書籍おすすめ書籍

品質管理検定を受験するにあたってオススメしたい本を紹介します。
というより、私が実際に統計学や品質管理の知識がほぼゼロの状態からQC検定3級~1級合格まで使用した本の全てです。
予備知識なし、統計アレルギーの状態からこれらの本だけでQC検定1級までこぎつけましたので、まぁどのような方でもここで紹介する本を読んで解いてもらえれば十分かと思います。

全部並べるとこんな感じ。

カテゴリ別に紹介しますね。

~テキスト&問題集として~

テキスト&問題集として使用した本を並べるとこんな感じ。

そうなんです。
3級はテキスト使ってません。
取りあえず2級のテキストから入って、3級は問題集しかやってません。
実際それで十分でした。
時間とお金を節約したい方は真似してみて下さい。
テキストは以下2冊。

  • 「一回で合格! QC検定2級 テキスト&問題集」 著者:高山均 発行所:成美堂出版
  • 「品質管理検定集中講座[1]【新レベル表対応版】QC検定受験テキスト1級」 著者:稲葉太一ほか 発行所:(株)日科技連出版社



QC検定は半分が計算問題です。
手法偏(計算問題)はどうしても実際に手を動かして解いた量が本番で活きてきます。
そのようなこともあり、問題集は多めに解きました。
実践編(知識問題)だけであれば、そんなに問題を解く必要もないかなという感じもしますが。。。

問題集は以下4冊。

  • 「一回で合格! QC検定3級 実戦問題集」 著者:高山均 発行所:成美堂出版
  • 「過去問題で学ぶQC検定2級 ○○○○年版」 監修:仁科健 発行所:(一財)日本規格協会
  • 「過去問題で学ぶQC検定1級 ○○○○年版」 監修:仁科健 発行所:(一財)日本規格協会
  • 「品質管理検定講座 QC検定1級模擬問題集」 編著者:細谷克也 発行所:(株)日科技連出版社





~副読本として~

副読本は絶対必須とまでは言いませんが、個人的には必要と感じています。
QC検定の受験対策に特化したテキストだけではどうしても問題を解く上で必要最低限の知識の解説に留まりがちです。
そこでオススメしたいのが以下2冊。

実践編(知識問題)だけであればテキストで十分ですが、手法偏(計算問題)についてはテキストではやや不十分です。
本質の理解が応用力や記憶力の定着に効いてきますし、そもそも手法偏で扱う統計学は実に奥が深いです。
知れば知るほど奥が深く自身の知識の無さに気づくほどです。
QC検定の勉強をしていく中で、
「ところで、この計算式、そもそもなんでこうなるの?」
と疑問にぶつかることがあります。
そんな時に役立つ副読本として、またより実践的に業務などで活かせるスキルとするために参考となる書籍を2つ紹介します。

  • 「入門 統計学 ー検定から多変量解析・実験計画法までー」 著者:栗原伸一 発行所:(株)オーム社
  • 「7日間集中講義! Excel統計学入門」 著者:米谷学 発行所:(株)オーム社



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