【心理学】接続(助)詞の持つパワー|悪用厳禁!

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はじめに|人は言葉に反射的に反応してしまう?

だれしも人にお願いしたり、説得を試みたりしたことってありますよね。
そんな時にちょっとした言葉を添えるだけで、相手の承諾率が爆上がりしてしまう、まるで魔法のような言葉があるのをご存知でしょうか。

あまりにも効果があるため、悪用・多用は厳禁ですよ!
それでは見てみましょう。

何を言うかではなく、どう言うか!?|言葉の意味に人は自動反応

人が他人から何かを頼まれたときに、どんな反応をするのか。
頼まれたときにかけられたちょっとした言葉の違いでこんなにも反応結果が変わってしまうのか!
と目からウロコの実験をした例があります。

アメリカの社会心理学者ロバート・B・チャルディーニ氏の著書「影響力の武器」からの引用で下記の実験についての記載がありました。

心理学者のエレン・ラガー氏が行った実験です。
以下のような場面を想定しています。

場面)被験者ががコピー機の順番待ちをしている最中に、以下のようなお願いをされる

①「すみません、5枚だけなのですが先にコピーをとらせてくれませんか、急いでいるので」
②「すみません、5枚だけなんですけど、先にコピーをとらせてくれませんか」
③「すみません、5枚だけなんですけど、先にコピーをとらせてくれませんか、コピーをとらなければならないので」

この3パターン。どれが最も承諾率が高く、どれが低かったでしょう。

結果はこうです。
①94%
②60%
③93%

どうでしょう、意外じゃありませんか?
①の承諾率が最高なのは分かります。
なぜなら、「急いでいる」というというもっともらしい理由があるわけですから。

ここで注目が③の承諾率です!
③は言わずもがなの理由で、正直理由になっていない理由を添えています。

お気づきでしょうが、高い承諾率となった①と③の共通点は「○○ので(because)」を添えている点です。
このように、人間はまるで自然界の動物のように「○○ので(because)」という信号刺激に無条件に反応するという固定的動作パターンをとってしまう側面があります。

このような例から、「接続詞」や「接続助詞」を効果的に活用することがいかに重要か読み取れます。
効果的な接続詞の使い方で、相手(論文の読み手)の納得感を爆上げできるということです。

このブログでは、資格試験を受験される方なども応援しています。
活用場面としては、論述式の試験や面接形式の口頭試験なども考えられますね。

もちろん技術士試験二次試験の論文試験や口頭試験などにおいて、経験豊かで立場のある試験官の固定的動作パターンを誘発するなどという安易な考えは通用しない、というのは確かにそうでしょう。
ただ、そのロジカルな接続詞や接続助詞が適切に散りばめられた論文や応答内容とそうでないのとでは雲泥の差が生じることは、上記の実験結果の数字から読み取れますね。

正しい日本語って難しい|接続詞と接続助詞

冒頭のタイトルで接続(助)詞のように括弧書きで(助)と書いたのには訳があります。
上記の例で示した、
「急いでいる”ので”」や「コピーをとらなければならない”ので”」の ”ので” は実は接続詞ではありません。

よく「なので」を文頭で書いたり言ったりしてしまうことってありますよね。
実は、それは正しくないようです。

「なので」は、意味としては「だから」と同じようなニュアンスで遣われる言葉です。
文法上は

「だ」(断定の助動詞)
「ので」(接続助詞)

の連語というのが正しい解釈となります。

では、
「接続詞と接続助詞の違いってそもそも何なの?」
という疑問に行き当たります。

答えはこうです。

  • 接続詞:前後の文章をつなげるために使う言葉で、単独で使う。
  • 接続助詞:助詞の一種で前後の文の意味上の関係を示す言葉。

こちらの記事でロジカル接続詞について解説しています。

【技術士】二次試験 筆記試験で使える文章術|説得力・思考力・納得感を爆上げ!
論理的で分かりやすい文章には特徴や散りばめられた要素というものがあります。それらを理解することは文章作成スキルの底上げになることに留まらず、技術士二次試験の筆記試験対策に直結します!重要なポイントに絞って解説しますので是非この記事を参考にしてください。

抜粋するとこんな感じです。

前後関係がはっきりする「ロジカル接続詞」の例
・原因と結果: ~の結果、(because, so A that B)
・対照と対比: ~である一方、(while, where)
・目的   : ~するために、(in other that)
・条件   : もし~ならば、(if)
・時間   : ~する時に、~する前/後に、(when, before/ after)

これらのロジカル接続詞は、”接続詞”ですので、文章をつなげるために単独や文頭で使用することが可能です。

承諾を誘導するためには、”人が思わず自動反応してしまうニュアンス“が大切ですので、接続詞か接続助詞かなんてことはあまり気にする必要はありません。
ただし、公式な文書を書いたりするような場面においては、言葉の用法を誤ると相手に稚拙な印象を与えて信頼を損ないます。
そのような意味では、ニュアンスだけではなく文法も意識して正しい日本語を遣いたいですよね。

かく言う私も良く間違った日本語を遣いますが。。。(汗)

まとめ|文と文のつなぎ目は超重要

いかがだったでしょうか。
文と文をきちんと”つなぐ(接続する)”言葉の威力、ご理解いただけましたでしょうか。
人の思考や行動を動かすには、内容的な本質ではなく、「理由を添えてますよ」というニュアンスが非常に重要であることを学びました。
特に上記の実験結果の数字は驚きですね。

また、どうせ遣うのであれば”文法的にも正しい”つなぎ言葉、特に接続詞と接続助詞の違いを意識しましょう。
正しい日本語は、遣う人の知性をグッと引き上げますからね!

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